「きつ音(吃音)」の子どもをもつ親ができることとは?

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子どもの悩みいろいろ

きつ音とは言葉がスムーズに出てこない言語障害の1種で、約20人に1人の子どもがきつ音の症状が出ると言われています。

きつ音は自然に治ったり、簡単な言語訓練で改善される場合が多いですが、学校などで差別やからかいの対象となることもあります。

自分の子どもがそのような状況になった時、親はどう対応すれば良いのでしょうか?

今回は、きつ音がある子どもへの接し方、友達同士で起こったトラブルへの対処法、学校への理解の要請方法などをご紹介していきます!

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きつ音のある子どもと話すとき、気を付けることは?

きつ音がある子どもは言葉がスムーズに出ないだけであり、お父さんやお母さんに「学校(幼稚園)でこんなことがあったよ!」と話すことは大好きな場合が多いです。

親は、そんな子どもの話をただ「うん、よかったね」、「楽しかったんだね」と聞いてあげて下さい。

それだけで子どもは「自分の話を聞いてくれた」と、自己肯定感に繋がり話すことへの苦手意識が少しずつ薄れていきます。

ここで注意する点は、話の途中で子どもが言葉に詰まってしまった時「ゆっくりでいいよ」と言わないことです。

親としては子どもを落ち着かせるために言ってしまいがちですが、逆に子どもにとっては「落ち着かなければいけない」とプレッシャーになってしまう場合があります。

子どもが言葉に詰まった時は、「うん」と優しく相槌をうってあげて下さい。

また、子どもの話したいことを先読みして「お友達と遊んで楽しかったの?」など代弁をしないことも大切です。

子どもは自分の言葉で伝えようと頑張っています。助けたくなる気持ちをぐっとこらえ、子どもの話に耳を傾けるのも親の重要な役目です。

そして、子どもが話をし終えたら「話してくれてありがとう」、「話を聞いていてママも楽しい気分になったよ」と伝えてあげて下さい。子どもはより話す楽しみを見出すでしょう。

しかし、「上手に話せたね」という言葉は使わないように注意を払う必要があります。

うまく話せたかどうかに重点を置くのではなく、頑張って話ができたというところを認めてあげて下さい。

友達からきつ音をからかわれたら、親としてどう話す?

きつ音を持つ子どもは、言葉に詰まったり言葉数が少ないことにより学校でそれをからかわれることがあります。

親としてできることは周りの子に理解を求めることです。きつ音という障害について詳しく理解できなくても、「人の嫌がることをしてはいけない」というルールは小さな子でも理解できます。

「言葉のことをからかわれたら嫌な気分になるからやめてね」と毅然とした態度で伝えることが大切です。

その上で「うまく話せない時があるけど、これからも仲良くしてね」と子どもにも分かりやすい言葉で教えてあげると受け入れてくれるのではないでしょうか。

また、親が友達にそれを伝える姿を見て、子どもは「嫌なことがあってもお父さんやお母さんに相談すれば大丈夫なんだ」と安心することができます。

家に帰ってからは子どもとの時間をゆっくりととり、子どもの心のケアをしてあげましょう。

 

小学校に入学するとき、学校側に相談すべきことは

小学校入学までにきつ音が治らない場合、親は友達付き合いや勉強についていけるのかなどの心配が出てきます。そんな時はまず、地域の保険センターに相談してみることがお勧めです。

保健センターには言語聴覚士や保健師などの専門の資格を持った人がいます。その人が、今不安に思っていることやどのような対応が必要なのかを詳しく聞いてくれます。

その上で、学校側に連絡を取り、入学前に話し合いの場を設けてくれる可能性があります。

また、入学後に担任になった先生に話をしてみるのもいいでしょう。幼稚園の頃にこういうトラブルがあった、このようなことが苦手など具体的に話すことで先生も対応がしやすくなるはずです。

 

親としてできることや心構えのまとめ

子どもにきつ音があると親はどうしても「早く治してあげなければ」と焦りの気持ちが出てきてしまいます。

しかし、その気持ちは抑え、まずは子どもの全てを受け入れて周りに働きかけることも忘れないようにして下さい。きつ音は子どもの責任でも親の責任でもありません。

焦って解決する問題ではないのですから、周りに働きかけて理解してもらうことが大切です。

その上で、ことばの教室や専門の医療機関へ通ってきつ音の改善を試みることで良い方向へと進めるのではないでしょうか。

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