きつ音とは言葉がスムーズに出てこない言語障害のことです。かつては「どもり」と呼び、きつ音がある人を差別的に見ていた一面もありましたが、今は障害として理解が広まりつつあります。
その理由の1つとして、テレビや雑誌などできつ音が取り上げられる機会が増えたことが挙げられます。
最近では「おはよう日本」という番組できつ音が取り上げられ、TwitterなどのSNSで大きな話題となりました。
今回は「おはよう日本」で放送されたきつ音の特集内容をお伝えします!
きつ音を取り上げた「おはよう日本」の内容は?
「おはよう日本」で放送されたきつ音特集の内容は福島県にある福島吃音懇話会という団体に密着取材をしたものでした。
【あす6(水)の放送予定】
特集は「きつ音」。会話で言葉を繰り返したり、詰まったりする「きつ音」は全国で100万人以上いるとされ、特に子どもや若者の悩みは深刻です。周囲に理解されにくい中で、若い当事者が語り合って悩みを減らそうという取り組みを福島放送局の川崎アナウンサーがリポート— NHK おはよう日本 公式 (@nhk_ohayou) 2019年2月12日
福島吃音懇話会とは2017年に発足した団体で、主にきつ音のある人の心の支援、きつ音のある子どもの保護者の心の支援、きつ音を改善させることばの教室開催、懇話会の開催などを行っています。
団体の歴史はまだ浅いですが、すでに懇話会は3回も開かれており勢力的に活動しています。
「おはよう日本」では第3回福島吃音懇話会の様子が放送されました。
短い時間の特集でしたが、その中で福島吃音懇話会のスタッフがどのような支援をしているのか、きつ音がある方へのインタビュー、きつ音がある子どもの保護者へのインタビューなど内容は盛りだくさんで視聴者への影響は大きかったようです。
きつ音がある人へのインタビューでは、障害と広く知られるようになった今でも差別やからかいの対象となるといったような悲しい悩みも赤裸々に告白されていました。
また、きつ音がある子どものお母さんのインタビューでは「間違った情報のせいで、子どものきつ音は私の厳しいしつけのせいではないかとずっと悩んでいた」という発言も。
子どもを持つ多くの大人に「きつ音とは何か」を考えさせる大きなきっかけとなりました。
きつ音とはどんな症状?
一言に「きつ音」と言っても、人により症状は様々です。
きつ音 https://t.co/iVtgA6Raok pic.twitter.com/Gl2uiN8l3e
— つのっち (@tsunotch0204) 2019年2月12日
代表的な症状は「あ、あ、あ、あのね」と最初の言葉を何度も繰り返してしまう、「あーーのね」と必要のないところで言葉を伸ばしてしまう、「・・・あのね」と言葉に詰まってしまうというものが挙げられます。
人により「あ行」の言葉が言いにくい、「さ行」の言葉が言いにくいなどの症状もあり、話をしている途中で急に言葉が出なくなる場合もあります。
心理的な要因も大きく関係しており、極度の緊張や不安、怒りなど精神的に不安定になるときつ音が出やすくなる人もいます。
#きつ音 子供は未熟で周りと少し違うとバカにしたり笑ったりする。小学校入学頃に、きつ音の辛さ、苦しみを教える授業をするべきでは?知る事でからかう人はきっと減る。そして、きつ音を笑う人ばかりではないという事も言いたい。原因解明→治るようになって、辛い思いをする人が減りますように。
— ねこちゅう (@nekoniyasashii) 2019年2月12日
本当にそうですね。
今回放送の「おはよう日本」って?
「おはよう日本」とは、NHKで放送されている朝の情報番組です。放送時間は異なりますが、月曜日〜日曜日まで毎日放送されています。
政治や事件などのニュース、気象情報、株価情報はもちろん、密着取材などの特集、ユニークな日用品を紹介するコーナーもあり様々な情報を発信しています。
特に特集は人気のコーナーです。
『日々強くなれるように、藤井聡太』などの話題の人を取材したものや、『平成30年の歩み 日本企業はどう変わったか』などの歴史を振り返るもの、『西日本豪雨から2か月 現地はいま』などの考えさせられるものなど豊富な内容でつい引き込まれる内容となっています。
きつ音に悩む人へ、まとめ
きつ音は障害であると知られるようになってきましたが、まだ差別などの対象となることが多いのが現状です。
また、インターネットが普及した現代では「きつ音は親のせい」などという間違った情報が出回ることもあるようです。
「自分の子どもはきつ音ではないから関係ない」、「周りにきつ音の人がいないから分からない」という考えはなく、番組などの特集をきっかけにきつ音を理解しようとすることが大切ではないでしょうか。
また、今実際にきつ音に悩んでいる人は福島吃音懇話会などのような支援団体、専門の医療機関、地域の保健センターなどへの相談や治療によりきつ音が改善する場合もあります。
このような機関は同時に心のケアも行ってくれることも多く、きつ音が改善しなくても心が軽くなることでしょう。
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